上司の甘い復讐
少し前の私なら、小躍りしていただろう。
だって、私の部署には翔太さんを叱れる人なんて誰もいないから。
だけど、いつも叱られるのは、私が悪い。
翔太さんが私を叱りながらも助けてくれているのは、今となってはよく分かる。
……敗北感。
その言葉が今の私にはよく似合う。
私はあらゆる面で、この元カノには勝てないんだ。
「……うるせぇな」
彼は麻理子さんにぼやいた。
だけど麻理子さんは負けない。
「ほら!そういうところが駄目なんだよ!!」
そして胸を張って……その巨乳を一層天に向けて突き上げて、彼にとどめの言葉を放った。
「女の子を泣かせるあんたは、いつまで経っても駄目な男ね!!」
そしてその色気たっぷりのヒップを振りながら、フロアから出ていってしまった。