上司の甘い復讐
翔太さんはあきれたように笑った。
そして告げる。
「お前まさかあの茶番を本気で信じてるのか?」
ちゃ、茶番だなんて酷い!!
私だって一生懸命いい女を演じていたのに!!
「もういい。……おいで、瑞希」
ハゲ崎のくせに、職場では散々私を罵って馬鹿にしたくせに、なんでこんな時だけ甘くなるの?
翔太さんがすごく甘い声で言うから、行きたくないのに身体が動いてしまう。
私はまるで子犬のように翔太さんの腕の中に飛び込む。
そんな私を、翔太さんはぎゅーっと抱きしめる。