上司の甘い復讐




翔太さんはあきれたように笑った。

そして告げる。


「お前まさかあの茶番を本気で信じてるのか?」



ちゃ、茶番だなんて酷い!!

私だって一生懸命いい女を演じていたのに!!



「もういい。……おいで、瑞希」



ハゲ崎のくせに、職場では散々私を罵って馬鹿にしたくせに、なんでこんな時だけ甘くなるの?

翔太さんがすごく甘い声で言うから、行きたくないのに身体が動いてしまう。

私はまるで子犬のように翔太さんの腕の中に飛び込む。

そんな私を、翔太さんはぎゅーっと抱きしめる。


< 226 / 349 >

この作品をシェア

pagetop