上司の甘い復讐



それでも彼は笑わなかった。

だからなんだか焦ってくる私。

私の話ってもしかして全然楽しくないのだろうかと、必死に話し続ける。

麻理子さんのことを言わなきゃと思うのに、ただ怖くて脱線し続ける。



「正直、私ってMなのかなぁって思うよ。

だって正気なら、ハゲ崎のこと好きになる訳ないじゃん!!」


「瑞希、そんなこと言うな」


翔太さんは悲しそうに、静かに告げる。

私の手をぎゅっと握って。



「悪かった。

瑞希にキツく当たって悪かった。

俺は、瑞希に泣かれるのが一番辛い」


「泣いてないし、バーカバーカ!!」


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