上司の甘い復讐



ハゲ崎は立ち上がり、ジャケットを着る。


「ミキさん、家まで送ってくよ」


そんなハゲ崎に、私はまた新たな嘘をついた。

だって、ハゲ崎に家を知られたくなかったから。

だから私は家の隣にそびえる、高級マンションを自宅だと言ったのだ。



「ミキさん、こんなところに住んでるなんて、もしかしてお嬢様?」


ハゲ崎は面白そうに笑いながら聞く。

だから私はまた大嘘をつく。


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