上司の甘い復讐



「お嬢様じゃないんだけど……

お父さんが社長で……」


「へぇー!すごいね!」


そう言ってハゲ崎は、高級マンションの近くまで送ってくれた。

そして去り際に、


「じゃあまたね。

おやすみ、お嬢様」


身をかがめて頬にそっと触れる。


ハゲ崎が触れた瞬間、ぼおっと頬が熱くなる。

真っ赤な顔の私は、去っていくハゲ崎の後ろ姿を見ながら、ドキドキする胸をずっと押さえていた。

ハゲ崎の妖術にやられた私は、これからどうなってしまうんだろう。


< 28 / 349 >

この作品をシェア

pagetop