上司の甘い復讐
「お嬢様じゃないんだけど……
お父さんが社長で……」
「へぇー!すごいね!」
そう言ってハゲ崎は、高級マンションの近くまで送ってくれた。
そして去り際に、
「じゃあまたね。
おやすみ、お嬢様」
身をかがめて頬にそっと触れる。
ハゲ崎が触れた瞬間、ぼおっと頬が熱くなる。
真っ赤な顔の私は、去っていくハゲ崎の後ろ姿を見ながら、ドキドキする胸をずっと押さえていた。
ハゲ崎の妖術にやられた私は、これからどうなってしまうんだろう。