上司の甘い復讐
まさか、翔太さんと二人で飲みに行こうとしているわけじゃないよね!?
慌てる私の横で、
「僕たちもどこかに飲みに行きましょうか」
山村君が言う。
山村君はどこまでが天然で、どこまでが計算なんだろうか。
天然でこの数々の奇行をしているようなら恐ろしい。
「山村君と二人では飲みに行けないや」
ため息混じりに断る私。
私はそう言いながらも、一人で夕食を食べてホテルに戻ろうなんて思ってしまった。
だけど……
「山村を大倉に任すわけにはいかないだろ」
翔太さんが威圧感たっぷりの声で言う。
「また山村が飲みすぎて悪酔いしたら、大倉の手に負えないだろ」