上司の甘い復讐




そして、


「もう、翔太。
 
大倉さん、嫌がってるでしょ?」


麻理子さんが余計なことを言う。

私は嫌がっていないし、むしろ麻理子さんが嫌だ。

だけどそんなこと言えるはずもない。

俯く私に、翔太さんは告げた。


「俺は私用で呼んでいるんじゃねぇ。

『京抹茶シリーズ』のイメージを共有出来るように、料亭で夕食にするつもりだ」



そうなの!?

いつの間にか、料亭まで予約している翔太さんはさすがだ。

だけど、仕事ではなくデートで料亭に行けたらどんなに素敵だろうと思う。

優しい翔太さんと二人で美味しい料理をいただくなんて……


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