上司の甘い復讐
甘いのが嘘のような、キツい彼
私は幻を見ていた。
いつものように出社すると笑顔のハゲ崎がいて……
「おはよう、お嬢様」
なんて跪いてくれる……
だけど現実は……ーーー
「大倉」
出社すると、いつもの仏頂面のハゲ崎が立っていた。
昨日のあの時間は夢だったのかと思うほど、ハゲ崎はいつも通りのハゲ崎だった。
そして奴はいつも以上にイラついているらしい。
ハゲ崎は表情一つ変えず、吐き捨てるように聞く。
「今日は何の日か覚えてるか」