上司の甘い復讐




「おい」


聞き慣れた冷たい声がして、私は思わず振り返った。

すると、ベッドの隣に置いてあるソファーに座っている人がいる。

そこが暗がりになっていて、気味悪ささえ感じた。


も、もしかして……




「き、きゃぁぁぁあ!!痴漢!?」


思わず悲鳴を上げた私に、


「痴漢じゃねぇよ」


いらついたように彼は言う。

だから心臓をバクバク言わせながら彼を見ると……ソファーに座っているのは痴漢、ではなく


「翔太さん……」


だった。


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