上司の甘い復讐



だけど……


「今気付いたのか」


予想外の言葉をハゲ崎は吐き、持っている二つの鞄を私に見せる。

それはハゲ崎の鞄と、なんと私のベージュの鞄だったのだ!



「ど、泥棒!?」


慌てて声を上げると、


「誰が泥棒だ、馬鹿野郎」


また罵倒された。

そのままハゲ崎は、私の鞄をぽーんと投げる。



「あっ、携帯入ってるのに!!」


慌てて駆け寄る私に、


「そんなに大事なら、しっかり管理しろ」


ハゲ崎は言う。


「まさかお金盗まれていないですよね?」


「知るか、ボケ」

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