上司の甘い復讐



私があまりにもハゲ崎に怒っているから、美帆は話題を変える。


「それよりも瑞希!

今日、アプリでマッチした人と会うんでしょ!?」


「そうそう、とうとう会うの!!」


「今回はいい人だといいね」


美帆はくすくす笑いながら言う。



結婚まで考えていた彼氏と別れた私は、狂ったようにマッチングアプリを使用した。

それでいろんな男性とマッチして会ったのだが、それはもう変人ばかりだった。

たいていはイケメンだと思っていたら、逃げ出したくなるほどの不細工だったり、ましてや力士かと思うほどの体格だったり、腐った魚の異臭を放っていたり……

マッチングアプリでいい男と出会えるなんて嘘かと思うほどだった。



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