上司の甘い復讐



そしてようやく携帯を見たら、ハゲ崎からLINEが来ていた。

正しく言えば、ハゲ崎から大谷ミキ宛にLINEが来ていた。


『明後日、遊びに行かない?』




もしかしたらハゲ崎は、私がメロンジュースを飲んでいる間にこのメッセージを打っていたのか。

私には本当に興味がないんだと思い、胸がずきんとなる。

そして私だってハゲ崎には興味がないと言い聞かす。

私はただ、ハゲ崎を弄んでいるだけだ。



『いいですね、行きたい』


なんて返事を返し、にやけてしまう私がいた。

にやけているのはきっと、ハゲ崎がミキが私だと知って狼狽する姿を思い浮かべているからだろう。




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