上司の甘い復讐
仕方なく、報告書を直しにかかった。
時間がなくてふざけた報告書になったことをいけないと反省しつつ、ハゲ崎ハゲろと心の中で唱え続ける。
ハゲ崎もいつの間にか自分のデスクに戻ってパソコンに向かっている。
時々話しかけられたり電話がかかったりして、てきぱきと受け答えをしていた。
いつも通りのハゲ崎、近寄りたくないハゲ崎。
だけど、つい見惚れてしまう。
あの優しい笑顔や熱い唇を思い出して、その度に胸を焦がしながら。
ハゲ崎は仕事をしているはずなのに、ミキ宛にLINEが届いている。
『今日、夕食食べに行こ?』
その文を見て、思わずにやけてしまうのだった。