溺愛されては困るのです ~伯爵令嬢、麗華の憂鬱~
「そう、よかったわ。お詫びだから気にしないで」
小百合が重荷に感じないよう「新作のケーキを食べたかったのよ」と付け加える。
うれしそうな小百合を見てホッと胸を撫で下ろす。
「麗華さん、今日もとっても綺麗ね」
褒められるとは思わず、ハッとして振り向くと小百合はにこにこしながら、麗華を見ている。
今日のドレスは小百合を引き立たせるように、毒々しい赤と黒のドレスを選んだ。
季節は春だというのに、春の爽やかさゼロだ。
「あ、ありがとう……」
会場は、邸の前に広がる芝生の庭である。
パラソルが並びテーブルと椅子があり、それぞれのテーブルにスイーツタワーがあって、花のように色とりどりのデザートが並んでいた。
「まぁ素敵」
「麗華さんのおかげよ」
先に席に着いていた麗華の取り巻きの令嬢が席を立ち「麗華さん」と声をかけてきて、中央の特等席に引っ張っていかれる。
今日は目立たないように端の方に座るつもりだったのに。
小百合が重荷に感じないよう「新作のケーキを食べたかったのよ」と付け加える。
うれしそうな小百合を見てホッと胸を撫で下ろす。
「麗華さん、今日もとっても綺麗ね」
褒められるとは思わず、ハッとして振り向くと小百合はにこにこしながら、麗華を見ている。
今日のドレスは小百合を引き立たせるように、毒々しい赤と黒のドレスを選んだ。
季節は春だというのに、春の爽やかさゼロだ。
「あ、ありがとう……」
会場は、邸の前に広がる芝生の庭である。
パラソルが並びテーブルと椅子があり、それぞれのテーブルにスイーツタワーがあって、花のように色とりどりのデザートが並んでいた。
「まぁ素敵」
「麗華さんのおかげよ」
先に席に着いていた麗華の取り巻きの令嬢が席を立ち「麗華さん」と声をかけてきて、中央の特等席に引っ張っていかれる。
今日は目立たないように端の方に座るつもりだったのに。