甘さはひかえめで。


急いで学校を出て、

コンビニでスポーツドリンクや喉飴、あと茜くんが好きそうなゼリーとかを買った。



早く渡したほうがいいと思って、走って家に帰る。

家に着いたらカバンを置いて、コンビニの袋だけ持って茜くんの家のインターホンを鳴らした。


「はーい。
あら、乃々ちゃん。本当に来てくれたのねぇ」

「はいっ!茜くんのお見舞いに来ました!」


コンビニの袋を突き出して茜くんのお母さんにアピールすると、『どうぞ入って〜』と家に入れてくれた。


「あの、茜くん体調はどうですか?」

「いつも運動した後になるものだから、
休んだ今は結構元気よ」


そうなんだ…よかった。

茜くんに何かあったら、心配で私が体調崩しそうだよ。


茜くんのお母さんに、2階の茜くんの部屋に案内されたら、

『あとは二人でごゆっくり♡』と言われて、茜くんのお母さんはスタスタと1階に戻っていった。


二人でって…

今、茜くんと二人はちょっと気まずい。

球技大会の日の保健室で茜くんのこと怒らせてしまったし…その後会った土曜日も、機嫌が直った感じじゃなかった。

今日は、普通に戻ってたらいいな…。

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