甘さはひかえめで。
はぁ…と呆れたようなため息をつく燿。
「……茜クンがいなかったら、
こういうこと普通にあんだからな。
もっと警戒してくれ」
「……ごめん…」
「今回は触られただけで済んだけど(それも許したくねぇけど)、
あれは案内だけじゃ済まねぇんだよ。
男3人相手にホイホイついてこうとすんな。
なんかされて抵抗できなくても文句言えねーぞ」
「わかったってば!……ごめん…」
燿の心配を否定したのは悪かったと思う。
警戒心が薄かったのも事実だ。
それは本当に反省した。もう次からはちゃんと気をつける。
だから
「燿…そんな心配そうな顔しないで」
前に忠告されたときも、
本当に燿は私を心配して言ってくれてるんだってわかってた。
それが、ちょっと嬉しかったのもあった。
だから調子に乗っちゃったのかも…
燿が心配してくれるのが嬉しいって。
もっと私のこと考えてほしいって。
軽率な行動とって、ごめんね…。
「……何もなかったからいいよ。
もし俺が迎えに行こうって思ってなかったら、手遅れになるとこだった。
……守れて、よかった」