甘さはひかえめで。
「ほ、褒められ慣れてないから…!
ひ、燿はこんなの、言い慣れてると思うけどさ…!」
「はぁ!?
…い、言い慣れてるわけねーだろ!!
俺だって恥ずかしいわ!!」
「ど、怒鳴らないでよ!」
「怒鳴ってねーよアホ!!」
人通りが少ないとはいえ、道の真ん中で言い合って気まずくなって2人で視線を落とした。
「……ひ、燿さ…」
「……なんだよ」
「あ…その…」
燿の言う通り、言い慣れてないとしたら。
燿はすっごく頑張って、恥ずかしいのに私のこと褒めてくれたんだよね。
じゃあ私も、ちゃんと褒めてあげないと。
「燿…すごくカッコいい…」
「……エッ!?!?」
「こ、これでおあいこということで!!」
むず痒い空気に耐えられなくなって、「早く行こ」とスタスタ歩き出した。
「あー…全然腹減ってねぇ…(胸がいっぱいすぎて)」