甘さはひかえめで。


だけど女の子に誘われるなんて…やっぱりみんな男女混合には積極的なのかな。


「茜くんは、女の子と一緒のチームでやるの?」

「え、やらないよ。
誘われたけど、もう男ばっかで組む約束したし」

「あ、そうなんだ」


ちょっと、安心…。

もし茜くんが女の子と仲良くなったら、

もう私に構ってくれなくなるかもしれないし…


ただでさえクラス違うんだもん。茜くんに構ってもらえなくなったら立ち直れない…。


「……乃々は?
なに選んだの」

「私はバレー」

「バレー?
乃々、球技苦手だからチーム競技は選ばないと思ってたんだけど?」

「私もそのつもりだったんだけど、
八神くんが…」


私の名前を勝手に書いちゃったから、ほぼ無理矢理引きずり込まれたようなもの。

ほんと困るよ!ってぷんすこ怒ってたら

茜くんが「は?」と不機嫌そうな声を漏らした。


「……アイツが無理矢理、乃々の競技選んだってこと?」

「う…ん、まぁそうなるかな…?」


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