甘さはひかえめで。


女子たちの意見も聞こうと、一度バレーを選択した子たちで集まった。

とはいえ、私は黙ってるだけで八神くんが話してる。


「チーム分けの件なんだけど、
男女混合でやりたい?」

「あたしたちは女子だけでいいよ。
みんな同中だからやりやすいし」

「まぁ結月さん一人だけって可哀想だけど、
八神くんと結月さん仲良いからちょうど良くない?」


女の子たちは最初から女子だけでやるつもりみたいで、しかも私をチームに入れるという考えはさっぱりないらしい…。

なので返事は拒否も相談もなく、あっさり八神くんの意見を聞き入れている。

しかもみんな同中だと…最初から入れてもらえる隙なんてないじゃん…。


「ってことだから。全員納得済み」

「……」


八神くんが「ほらね」と言わんばかりにグッと親指をたてる。


茜くんの言うこと、また1つ、守れなかった…。

しゅん、と肩を落としてると

八神くんが馴れ馴れしく肩を組んできた。


「あっち入るくらいなら、こっちのほうが居やすいと思うけど?」

「……なんで?」

「さっき言ってたじゃん、あっち全員同中だって。
そこに1人入っても気まずいだけだろ」


私以外全員男の子のチームも気まずいよ!!


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