甘さはひかえめで。


俺様な燿は自分が一番じゃないと嫌なんですかね〜。

可哀想だから、前かがみになって燿の顔を覗き込む。


「……なんだよ」

「燿もかっこいいよ」

「………は?」

「バレーしてる姿、
輝いてた」


ニッと、燿を褒めるように笑顔を向ける。


キャプテンさんのチームに負けそうになっても、絶対に諦めないで、一生懸命で。

私だったらそんなに頑張れなかった。

きっとバレーが大好きで、だから絶対、手を抜きたくないんだよね。

そんな姿、茜くんは真似できないと思う。


「燿だってきっと、ファン増えたと思うよ」


実際、応援に来てたクラスの子、燿が活躍するたびに叫んでたし。

茜くんとは違うけど、茜くんと同じくらいモテちゃってるんじゃないかな。


「……ファンとかいらねーし」

「そうなの?もったいない…」

「俺は…好きな人だけにモテればいい」

「……へ?」



え……



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