甘さはひかえめで。
「じゃあ一生かけて償うか」
「重すぎでしょ」
一生って、結婚とかそういう意味で言ってない?
それは俺が死ぬほど嫌なんだが。
「なんだよおまえはさっきからケチばっかつけやがって。
腕立て増やすぞ」
「増やしてもいいんで
乃々に近付くのだけはやめてもらっていいですか」
そう言ってしまって、
あーもう絶対俺の気持ちバレたと思って。
絶対からかってくると思ったから、先輩の返答を待たないで『サーブ練します』とボールを持って先輩から逃げた。
「……可愛いヤツだなー」