ラーメン屋さんの彪(タイガ)くん

「清水ちゃん
タイガとなんかあった?」



店長
これは職務質問ですか?



「なんか…?ですか?」



「いや…順調なのかな…?って思ってさ」



「なにも…ありません」



「ごめん、ごめん
なにもないならよかった」



なにもない


私のせいで



「よくないです!」



「え?仲いいならいいじゃん」



「仲悪くはないですけど…」



「タイガの様子が最近おかしいな…って
ちょっと思ったからさ」



「大河原さんの様子が?」



「一緒に休みあげるからデートしてきなよ
次の土日でも、ゆっくり…」



「土日って…
と、泊まりですか???」



「それはふたりの自由だけど…
へー…もぉ泊まったりしてるんだ」



「し、してません!
何もしてませんから!」



「店長、それセクハラですよ」



「マッキーさん、おつかれさまです」



「や、オレはふたりのことを思って…」



「マッキーさん
大河原さん学校ではアレからどぉですか?
この前、電話して会う約束したんですけど…
禿げてませんか?」



「かろうじて禿げてないけど
半分死んでた」



「え!どーしてですか?」



「メメちゃん
夏休みに会う約束したんだってね
まぁ…あと2週間もすれば夏休みだけど
夏休みまで会わないって…」



「ちょっとまだ準備が整ってなくて…」



「タイガ、別れ話だと思ってるよ」



「別れる?
私と大河原さんがですか?」



「清水ちゃん
準備ってなんの準備?」



「店長は黙っててください!
それセクハラですよ!
メメちゃん、タイガのこと好きなんだよね?」



「はい!好きです!」



「ホントに?」



「大好きです♡」



「ハイ…ここまで録音したー!
明日タイガに3000円で売ろー
今のタイガなら5000円は出すかも…」



「ひでー商売だな」



「店長うるさいです」



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