ラーメン屋さんの彪(タイガ)くん

「店長、目つき悪いよね」

「うん、怖いよね」

「特に女子に冷たくない?」

「でも、清水さんには優しい気がする」

「たまにメメとか、メメちゃんて呼んでるしね」

「それセクハラ?」

「私なんてオマエだよ」

「オレはこの前テメーって言われた」

「私はオイ!誰だっけ?だよ」

「名前覚える気さえない」

「まかないも清水さんだけ大盛りな気がする」

「贔屓だよね」

「チビだからじゃない?」

「デブ専じゃなくてチビ専?」

「前のバイト先で一緒だったみたいだしね」

「えー、そーなの?」

「付き合ってたって噂も…」

「マジ?」

「たまに夫婦に見える」

「見える見える」



スタッフルームに入ろうとしたら
聞こえてきた他のスタッフの会話



入れない



私の悪口はいいけど
タイガさんが悪く言われるのは許せない!



「でも清水さんチビだけど
結構胸大きんだよ」

「なんで知ってんの?」

「オレ、この前ぶつかったから」

「オレも清水さんなら
彼女にしてもいいかなって…」

「男ってあーゆーの好きだよね」

「清水さんチョロそうだから
すぐ落とせそうじゃね?」

「オマエ彼女いるくせに!」



チビ?

チョロそう?



「オイ!!!!!
オレの女に手出したらクビだからな!」



え!?



「「「「「え!!!!!」」」」」



振り返ったらタイガさんがいた



「メメはチョロくなんかねーよ!
オレがどれだけ苦労して落としたか…
絶対オマエらにはやらねーから!
たしかに、チビだけど胸はデカい
それは間違ってない」



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