ラーメン屋さんの彪(タイガ)くん
「おまたせしました
カレーとタバスコです
ごゆっくりどーぞ…」
大河原さんがカレーに大量にタバスコをかけた
「じゃあ、次の議題
タイガは、彼女と別れたの?」
え!?
マッキーさん
殺されない?
「は?
オマエに関係ない」
怖い
息が止まる
「それが聞きたくて呼んだんだもん」
「じゃあ帰る!」
「カレー食べなよ!」
「オマエ食え!」
「タバスコ無理!」
「オマエが呼んだんだろ、食え!」
「タイガが来たんでしょ!」
「だから帰る!」
「答えたら帰っていいよ
別れたの?」
「別れたわ!」
「ふーん…」
やっぱり別れたんだ
「で、なんで別れたの?」
マッキーさんまだ聞くんだ
「結婚したいって言われた」
大河原さんも答えるんだ
「結婚?誰と?」
話がよめない
「誰でもないけど…
オレではないってことだろ
オレ、まだ16じゃん
あと2年たって18になっても
すぐ結婚できるわけでもないし…」
私にはわからない世界
「彼女、年上だっけ?」
「うん…
一回り上
店長の同級生」
店長とは同級生なだけなんだ
元カノではなかった
「店長の元カノだった?」
「うん」
え!?
安心したのも束の間
「へー…やっぱり…
私、バイト始めた時
店長のこと好きだったんだよね
だからなんかタイガの彼女キライだった」
え!?
マッキーさん!?
「あんなジジイ?」
「店長、優しいもん!
じゃあタイガだって
ババアと付き合ってたんじゃん!」
「ババア言うな
オマエの何倍も女性ホルモン出てた」
「女性ホルモンじゃなくて
母性本能じゃないの?」
「あ?
あんなキレイな母ちゃんいねーだろ!」
「人のことB専とか言って
タイガ、熟女好きじゃん!」
またバトルぽくなってきた
「熟女じゃねーし!
そー言えば
皆川バイトに誘ったの
女として見てないからだった」
「は?」
「オレ、彼女いる時は
他の女と喋んない」
「あー、中学の時もそーだったね
それで女子敵にまわしてたよね」
「勝手に敵にまわったんだろ
オレはただ一途なだけで…」
「あからさますぎん?
もっとうまくやりなよ」
「うまくできない
だって好きな女いんのに
他の女に下心抱く意味ある?」
「下心とかじゃなくて
ただ普通に話せばいいでしょ」
「女と話す時
男はみんな下心あるって」
「でも、タイガ
私とは話してくれたよね?
え、下心あった?」
「ない
女として見てないから」
「はあ???何回も言うな!!!」
「何回も言わせんな!
スミマセン!お冷!」