完全無欠の超モテ生徒会長に、ナイショで溺愛されています。



「あ、あのっ、会長……」

「ん? どうかした?」


「かばってくださって、ありがとうございました」


「いいえ。よかったね、遅刻免除されて」

「で、でも、会長はどうしてわたしのこと疑わなかったんですか?」

言い訳だって疑われそうなのに。

会長は嘘をついたとか疑いもせず、迷わずはっきり言ってくれた。



「俺は百葉ちゃんのことちゃんと見てるつもりだよ? 真面目でしっかりしてて、嘘をつけない真っすぐな子なんだろうなぁってね」


「っ……、会長だけです。そんな言葉かけてくれるの」


「俺は百葉ちゃんの思いやりがある優しいところ、すごく好きだよ」


会長のあたたかい言葉が、胸にじわっと染みる。


今までこんな言葉をかけてくれた人、あんまりいなかったから。

誰も見ていないようなところを、会長はきちんと見てくれてる。


それに気づいてもらえたのが、心のどこかでうれしくて。


同時に会長の言葉で、少しだけ心臓がドキドキ速く音を立てた。

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