完全無欠の超モテ生徒会長に、ナイショで溺愛されています。
「あと、壱瀬くん。更科さんのことあんまり見てないよね?」
「見てませんよ。更科先輩が転んでから、会長がすごい目で俺のこと睨んでたんで」
「あれ。俺そんなに怖い顔してたかな」
「それはもうめちゃくちゃ怖かったですよ。更科先輩を見るなって、顔に思いっきり書いてありましたから」
「ははっ、そっか。それじゃ、あとのことはよろしくね」
こうして会長に抱っこされたまま、中庭を出て保健室へ。
「あの、会長……? わたしひとりで歩けますよ?」
「歩けたとしてもダメでしょ。いま百葉ちゃん危ない格好してるの気づいてる?」
「危ない格好……?」
はて……。
今わたしは普通に制服を着てるだけで、どこが危ないんだろう?