完全無欠の超モテ生徒会長に、ナイショで溺愛されています。



「あと、壱瀬くん。更科さんのことあんまり見てないよね?」


「見てませんよ。更科先輩が転んでから、会長がすごい目で俺のこと睨んでたんで」

「あれ。俺そんなに怖い顔してたかな」


「それはもうめちゃくちゃ怖かったですよ。更科先輩を見るなって、顔に思いっきり書いてありましたから」


「ははっ、そっか。それじゃ、あとのことはよろしくね」


こうして会長に抱っこされたまま、中庭を出て保健室へ。


「あの、会長……? わたしひとりで歩けますよ?」

「歩けたとしてもダメでしょ。いま百葉ちゃん危ない格好してるの気づいてる?」

「危ない格好……?」


はて……。

今わたしは普通に制服を着てるだけで、どこが危ないんだろう?

< 129 / 211 >

この作品をシェア

pagetop