完全無欠の超モテ生徒会長に、ナイショで溺愛されています。
たしかに風邪のときって、身体の自由がきかないし。
――で、起こすのを手伝おうとしたら。
「あのっ、これ抱きついてませんか……っ?」
「ん……どうかなぁ」
なぜか神楽くんが引っ付いたまま。
まったく離れようとしてくれません。
「うぅ……もう少し力入れてください。これじゃ、わたしまでベッドに倒れちゃいます……」
「……百葉ちゃんいい匂い」
「ひゃっ……どこに顔埋めてるんですかっ」
「口にしていいの?」
「ダメ、ですけど……っ!」
抱きついてくる力だけは強いのに。
身体を起こす気はまったくなさそう。