完全無欠の超モテ生徒会長に、ナイショで溺愛されています。
会長はかなり危険な要注意人物。
「あ、あんまり眠れなかった……」
昨日、わたしが隠していた秘密が会長にバレてしまった。
会長は言いふらしたりしないってわかってるけど……。
それよりも気になるのが、会長の距離感。
前よりちょっと近い……ような気がする。
気のせい……かな。
* * *
教室に入ると、もうすでに会長は自分の席に。
いつもと変わらず、雪峰くんと楽しそうに話してる。
「あ、更科ちゃんおはよー!」
「ゆ、雪峰くん。お、おはよう、です」
真っ先に雪峰くんが気づいて、挨拶してくれた。
会長はというと……。
「おはよう、更科さん」
「か、会長。おはよう、ございます」
いつもの優しい雰囲気で笑いかけてくれてる。
やっぱり昨日は、何か悪い夢でも見て――。
「そのメガネの下の素顔……また俺に見せてね」
「っ!?」
やっぱり夢じゃなくて現実でした……。
雪峰くんにも、誰にも聞こえないように耳元でそっとささやかれた。