完全無欠の超モテ生徒会長に、ナイショで溺愛されています。



盛大に迷惑をかけてしまって、本当に申し訳ない気持ちでいっぱい……。

本来なら、こんな事務仕事は会長がやらなくてもいいことなのに。


「これが終わったら家まで送るからね」

「え!? そ、それは大丈夫です! さすがにそこまでしてもらうのは……」


「いま何時だと思ってるの? こんな時間に女の子ひとり歩かせるわけにいかないでしょ? もし万が一、誰かに襲われたらどうするの?」


「うぅ、でも……会長の帰る時間がさらに遅くなっちゃいます」

「俺のことは気にしなくていいの」


こうして会長のおかげで、資料はすべて無事完成。


帰る時間がだいぶ遅くなってしまったけど、会長はわたしを家まで送り届けてくれた。


翌日、会長の家の最寄り駅がどこなのか聞いたところ。

なんとわたしの家と真反対の駅だった。


つまり、わたしを送り届けるということは、かなり遠回りになる。


会長はそれをいっさいわたしには言わなくて。


そういうところを見せないのが……会長の優しい一面でもあるってことに気がついた。

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