来世なんていらない
「明日は日曜で親が居るけどさ、月曜は仕事で居ないんだよ。どうかな?」

今日は土曜日だから、体育祭の振替で、月曜日が休みになった。

それって一日中、密室…ええっと、真翔の部屋…?で二人っきりってこと?

「…もしかして悩んでる?」

「いや悩んでない行く」

早口で言った私を真翔は笑って、頭を撫でた。

「河原で待ち合わせしよう」

「教えてくれたら真翔の家までいくよ。多分、場所知ってるし」

「いいよ。一緒に行こう」

「ん。分かった」

真翔の家。
中学の学区が違うから、そっちのほうにはあまり行ったことが無い。

よく考えたら、高校までの通学路的にも、うちの近くの河原は、真翔の家からは近いわけじゃない。

なのに待ち合わせはいつもあの河原だった。

そんなことにも今更真翔の優しさを感じた。
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