来世なんていらない
生徒達がガヤガヤとバスに乗り込んで、担任が静かに!って号令をかけるまでずっと騒がしかった。
今日のスケジュール確認、運転手さんの紹介と挨拶が済んでバスが走り出すと、車内はまたガヤガヤと騒がしくなった。
前の席と後部座席は一番離れているのに、ここまではっきりと聞こえてくるくらい、後部座席は賑やかだった。
同じシートに座れなくても、前の座席になれただけでラッキーだねって、座席を決めた日に喜んでいる子達も居た。
バスの座席が近いだけでそんなに幸せになれるなんて、教室でずっと席が前後とか隣ってなったらこの人達は死んでしまうんじゃないだろうかとちょっと心配にすらなる。
「ねー、これおいしいよ」って後ろのほうから大きい声がして、誰かがお菓子を回し始めた。
後ろの席から前のほうに流れてくるお菓子は、私の所までは届かずに、また持ち主の元へと返っていった。
悲しいとは思わなかった。
それが当たり前だから。
だって、私だから。
今日のスケジュール確認、運転手さんの紹介と挨拶が済んでバスが走り出すと、車内はまたガヤガヤと騒がしくなった。
前の席と後部座席は一番離れているのに、ここまではっきりと聞こえてくるくらい、後部座席は賑やかだった。
同じシートに座れなくても、前の座席になれただけでラッキーだねって、座席を決めた日に喜んでいる子達も居た。
バスの座席が近いだけでそんなに幸せになれるなんて、教室でずっと席が前後とか隣ってなったらこの人達は死んでしまうんじゃないだろうかとちょっと心配にすらなる。
「ねー、これおいしいよ」って後ろのほうから大きい声がして、誰かがお菓子を回し始めた。
後ろの席から前のほうに流れてくるお菓子は、私の所までは届かずに、また持ち主の元へと返っていった。
悲しいとは思わなかった。
それが当たり前だから。
だって、私だから。