来世なんていらない
生活指導の先生が「解散!」って言ったのと同時に、ワッと生徒達の声が上がった。

お弁当を食べる為の場所取りとか、
約束をしている友達を見つけに走ったりとか、
みんな活き活きしていた。

グルッと見渡してみたけれど、一年の時の友達は見当たらない。
向こうも私のことなんて探していないって分かってる。

でもどこかでちょっと期待していた。
そんな自分を心の中で何度も殴った。

期待なんかしなきゃいいのに、期待をしたせいで数倍余計に傷付く羽目になる。

もう何度も味わったくせに、何度も繰り返してしまう。

私って本当に馬鹿だ。
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