来世なんていらない
「中学…っていうか、あの、二組です」

「え?」

「二組です。一年の時は」

「あー、俺は五組。てかなんで一年の時のクラス?」

「あ…いえ…一年生の入学式なら分かるんですけど、もう二年生だし、それなら元のクラスのほうが最近の話題としては近いかなって…」

「へー。真面目なんだね」

あ。困らせた。
私は今、確実に小高くんを困らせたと思う。
つまらない人間だって思っただろうな。
せっかく声をかけてくれたのに。

でも、せっかく話相手になってくれそうだった小高くんのその行動を、今の私は有難いとは思えなかった。

だってさっきからずっと沢山の人間の視線が私と小高くんに集まっていたから。

なんで小高くんみたいな人気者が私みたいな奴に構ってるんだろうってみんなが思っているに違いない。

それはその通りで、私の気持ちをどんどん暗くさせた。
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