来世なんていらない
泣き疲れてそのまま眠ってしまった私は、翌朝鈍い痛みで目が覚めた。
開けっぱなしのカーテンから見た空は、薄い水色。
飛び起きて見た掛け時計の針は、七時。
一体何時間寝ていたんだろう。
目の前には蔑むような目で私を見下ろすママ。
「何寝てんの」
「ごめんなさい…」
腰の辺りが痛む。
多分、ママに蹴られたんだと思う。
「片付けは?」
「今からするよ…」
「…ほんと使えない子」
めんどくさそうにテーブルの前に座り込んで煙草を吸い始める。
スマホを触りながら吐き出される白い煙。
天井に向かってふわふわと昇っていく。
「あー、あんたやっぱいいわ」
「え?」
「外、出てってくんない?」
「え、今から?」
「そうだって言ってんでしょ!人が来るから早くして」
なんとなく、誰か分かる。
彼氏とは違う。ママが時々会ってはお小遣いを貰ってる人だ。
ママは定職には就いてない。
たまにバイトみたいな感じで働きにいくことはあるけど、ほとんどこの家の生計は知らないおじさんからのお小遣いで賄われている。
私にはお小遣いなんてほとんどない。
ママの気が向いた時だけ、千円札とか五千円札とか置かれていて、
それもいつ貰えるか分からないから簡単には使えない。
おばあちゃんとおじいちゃんは、この現状を把握していない。
高校の学費を出してくれているのはおばあちゃん達で、会えばお小遣いをくれたり可愛がってくれるけど、
こんな現状は話せない。
おばあちゃん達の悲しむ顔は見たくない。
開けっぱなしのカーテンから見た空は、薄い水色。
飛び起きて見た掛け時計の針は、七時。
一体何時間寝ていたんだろう。
目の前には蔑むような目で私を見下ろすママ。
「何寝てんの」
「ごめんなさい…」
腰の辺りが痛む。
多分、ママに蹴られたんだと思う。
「片付けは?」
「今からするよ…」
「…ほんと使えない子」
めんどくさそうにテーブルの前に座り込んで煙草を吸い始める。
スマホを触りながら吐き出される白い煙。
天井に向かってふわふわと昇っていく。
「あー、あんたやっぱいいわ」
「え?」
「外、出てってくんない?」
「え、今から?」
「そうだって言ってんでしょ!人が来るから早くして」
なんとなく、誰か分かる。
彼氏とは違う。ママが時々会ってはお小遣いを貰ってる人だ。
ママは定職には就いてない。
たまにバイトみたいな感じで働きにいくことはあるけど、ほとんどこの家の生計は知らないおじさんからのお小遣いで賄われている。
私にはお小遣いなんてほとんどない。
ママの気が向いた時だけ、千円札とか五千円札とか置かれていて、
それもいつ貰えるか分からないから簡単には使えない。
おばあちゃんとおじいちゃんは、この現状を把握していない。
高校の学費を出してくれているのはおばあちゃん達で、会えばお小遣いをくれたり可愛がってくれるけど、
こんな現状は話せない。
おばあちゃん達の悲しむ顔は見たくない。