来世なんていらない
生きていく為に
全部の授業が終わって、終礼の時間。
「明日から六月です。なので、明日からは夏服です」って先生が言った。
夏服…。
私が恐れていたことだ。
一年の時は、まだここまで傷は多くなかった。
絆創膏で誤魔化したり、
休み時間はカーディガンを羽織ったりしていた。
完全にバレてなかったわけじゃないと思うけど、今よりはずっとマシだった。
今年はもう、夏休みまで耐えられるか分からない。
「えーっと、先日の学年会議で決まりましたが、今年はカーディガンなどを羽織ることを許可します」
え…。
ザワザワと教室が騒ついた。
「先生ー!なんでー!?」
「少し前にね、小高くんが提案に来てくれたのよ」
先生が穏やかに微笑む。
みんなが一斉に真翔を見た。
「学校では夏服に切り替わる日を強制的に設けているけど、一人一人、体感や体調、それからアレルギーとかによる肌の事情も違うでしょう」
「確かに」
「私も思ってた」
「嘘つけよー」
とかみんなが口々に言う。
「なので、二年生では上から羽織ることを許可することに決まりました。ですが!これは現状、二年生だけなので、先輩、後輩、きょうだいとかに勧めちゃだめよ?そのうち全校会議に持ち込むつもりだから、それまでは自ら勧めないように!」
「はーい!」
あぁ。早く振り返って真翔の顔が見たい。
どんな表情をしてるんだろう。
みんなに凄いねって言われて、きっと子どもみたいに無邪気な顔で笑ってるんだろうな。
凄い…
真翔って本当に凄い!
「明日から六月です。なので、明日からは夏服です」って先生が言った。
夏服…。
私が恐れていたことだ。
一年の時は、まだここまで傷は多くなかった。
絆創膏で誤魔化したり、
休み時間はカーディガンを羽織ったりしていた。
完全にバレてなかったわけじゃないと思うけど、今よりはずっとマシだった。
今年はもう、夏休みまで耐えられるか分からない。
「えーっと、先日の学年会議で決まりましたが、今年はカーディガンなどを羽織ることを許可します」
え…。
ザワザワと教室が騒ついた。
「先生ー!なんでー!?」
「少し前にね、小高くんが提案に来てくれたのよ」
先生が穏やかに微笑む。
みんなが一斉に真翔を見た。
「学校では夏服に切り替わる日を強制的に設けているけど、一人一人、体感や体調、それからアレルギーとかによる肌の事情も違うでしょう」
「確かに」
「私も思ってた」
「嘘つけよー」
とかみんなが口々に言う。
「なので、二年生では上から羽織ることを許可することに決まりました。ですが!これは現状、二年生だけなので、先輩、後輩、きょうだいとかに勧めちゃだめよ?そのうち全校会議に持ち込むつもりだから、それまでは自ら勧めないように!」
「はーい!」
あぁ。早く振り返って真翔の顔が見たい。
どんな表情をしてるんだろう。
みんなに凄いねって言われて、きっと子どもみたいに無邪気な顔で笑ってるんだろうな。
凄い…
真翔って本当に凄い!