零愛ー俺が必ずこの子を守る​ー
「勘違いすんなよ…。あれは媚薬飲んでたから
単にムラムラしてただけ。たまたまそういう気分の時に家帰ったらお前が居たから…ヤっただけ」

その瞬間……、涙が頬を伝った。

「にっ、2回目は飲んでないって、言ってた!」

「次の日だろ?残ってただけだって」

「ちっ、違うでしょ!……嘘でしょ?
好き、って言ってくれたし!私の事!いっぱいっ……」

「ちっ…、」

え……………………………………。

い、今…、舌打ち……され、た…………?

「だから……もう嫌い、なんだって」

「…っ、」

……嫌い…………………………?

その言葉が重くのしかかって頭に殴られたような衝撃が走る。

もう…顔は涙でぐちゃぐちゃだった。

「私……っ、なんか……した…?」

「……」

「ねぇ、ももき……」

咄嗟に震える手で桃季の腕を掴むけど睨まれただけだった。

「…触るな」

なんでそんなこと……言うの…

離したらどっか行っちゃう気がしてもっと強く掴む。

「まってよ……!!話聞い​───…っ」

「触るな、って言ってんだろ…!!!!」

でも、また強く怒鳴られてしまい手を引っ込めた。
< 162 / 242 >

この作品をシェア

pagetop