零愛ー俺が必ずこの子を守る​ー
どこにいるかは分かんないけど、
元々桃季が通ってた聖鳳凰男子校、行ってみたら分かるかも!と思って黙々と準備した。

キラキラのブレスレットして……ネックレスつけて…色々準備してたら4時半で、日が暮れる前に、と思って急いで家を出た。

え、と。
聖鳳凰男子校……聖鳳凰…………

どうやって行けばいいんだろ。

バス、、とか?

え、バスってどうやって乗るんだろう。
なんて考えてたらちょうどサンタさんのデカい置物が飾られた雑貨屋さんが見えてつい近付く。

ガラス張りだったら店の中がよく見えて、
その中であるものに目が留まった。

「…っ」

桃のイヤリングだった。

しばらく見てたら欲しくなっちゃって店内に入る。つい手にとって近くの鏡で自分の耳たぶに近付けてみる。

「かわいい……」

「それ可愛いですよね〜!付けてみます?」

その時、お店の人がやって来て、私に笑いかけた。

「…っ、はい…っ」

突然話し掛けられたから緊張しちゃったけど
美人のお団子頭のお姉さんが試しに付けさせてくれた。

「わー……っ」

「よくお似合いですよ〜。彼氏さんに会われるんですか?」

「かっ……れし……」

って言っていいのか分かんなくて付け足す。

「……じゃないですけど、すっ、好きな人に…」

「そうですか〜っ、今日デートしてる方いっぱい見掛けますもんねぇ」…
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