零愛ー俺が必ずこの子を守るー
***
「え、めっちゃかわいい!これ」
結局さっきのお店で
桃のイヤリング買っちゃった。
買ってそのまま付けたんだー。
今日いっぱいオシャレしたし!
絶対可愛いはず!
そんな事を考えながらさっきサラリーマンっぽい人に聖鳳凰男子校への行き方を聞いた私は割とルンルンで街を歩いていた。
いつもなら1人で知らない所行くの怖いけど
桃季と会えるかもって思ったら大丈夫だった。
けどそれから数分後。ちょっと歩いた所で私は声を掛けられた。
「あれぇ?芹奈ちゃん?」
耳にピアスジャラジャラ付いてて、
なんか怖そうな人が私を見てた。
誰だろ……。私の名前、知ってる…。
「すみません…誰……でし…」
「あぁ〜。やーっと見つけた」
「え?」
次の瞬間、私は口元に布のようなものを当てられた。
「んっ…」
ツン、とする刺激臭が一気に鼻腔に吸い込まれ逃れようとするけど突然全身からフッ……と力が抜けて、私の体は乱暴に抱き上げられた。
「芹奈ちゃん、やぁーっとゲット♡」
なに……何が起こったの……
抱き上げられたその時、ふと思ってしまった。
違う、と。
ーー((だっこ))
ーー((はいはい))
桃季はもっと……
優しくだっこしてくれるのに……。
何が起きたか分かんないまま
私はゆっくりと目を閉じた。
「え、めっちゃかわいい!これ」
結局さっきのお店で
桃のイヤリング買っちゃった。
買ってそのまま付けたんだー。
今日いっぱいオシャレしたし!
絶対可愛いはず!
そんな事を考えながらさっきサラリーマンっぽい人に聖鳳凰男子校への行き方を聞いた私は割とルンルンで街を歩いていた。
いつもなら1人で知らない所行くの怖いけど
桃季と会えるかもって思ったら大丈夫だった。
けどそれから数分後。ちょっと歩いた所で私は声を掛けられた。
「あれぇ?芹奈ちゃん?」
耳にピアスジャラジャラ付いてて、
なんか怖そうな人が私を見てた。
誰だろ……。私の名前、知ってる…。
「すみません…誰……でし…」
「あぁ〜。やーっと見つけた」
「え?」
次の瞬間、私は口元に布のようなものを当てられた。
「んっ…」
ツン、とする刺激臭が一気に鼻腔に吸い込まれ逃れようとするけど突然全身からフッ……と力が抜けて、私の体は乱暴に抱き上げられた。
「芹奈ちゃん、やぁーっとゲット♡」
なに……何が起こったの……
抱き上げられたその時、ふと思ってしまった。
違う、と。
ーー((だっこ))
ーー((はいはい))
桃季はもっと……
優しくだっこしてくれるのに……。
何が起きたか分かんないまま
私はゆっくりと目を閉じた。