零愛ー俺が必ずこの子を守るー
#10 あいつに託してよかった
【芹奈side】
「もー……そんな泣いたら可愛いお顔がぶちゃいくになっちゃうぞー?」
「ぐすん……っ、え……っ?」
なんで……
「…………お兄ちゃん…。。?」
ポツリ、と呟くと、お兄ちゃんは私の頭をぐしゃぐしゃしてニッ、と笑った。
「泣きすぎー。」
「……っ、泣いてないもんっ」
「嘘つけ」
ビシャビシャになった頬にお兄ちゃんの手が触れる。
お兄ちゃんの声も匂いも…、久しぶりだった。
ちょっとタレ目で、いっつも右目だけ軽く前髪に隠れちゃうとこも……。
全部……、最後に会ったお兄ちゃんの姿のまんまだった。
「ほら、立てるか?」
お兄ちゃんが私にそっと手を差し伸べる。
ゴツゴツして、豆だらけで傷だらけの手。
でも…、私が大好きだった手だ。
「……たてない」
なんか…、その手を掴んだらまたお兄ちゃんと離れ離れになっちゃいそうで、怖かった。
あと正直、ちょっと拗ねてた。
勝手に死んじゃって……っ、
私、寂しかったんだよ!?
「もうずっとここにいる。お兄ちゃんといる」
鼻をすすりながらそう言う。
もうどこにも行きたくなかった。
ここにお兄ちゃんがいるならいい。
…………いいもん。
「もー……そんな泣いたら可愛いお顔がぶちゃいくになっちゃうぞー?」
「ぐすん……っ、え……っ?」
なんで……
「…………お兄ちゃん…。。?」
ポツリ、と呟くと、お兄ちゃんは私の頭をぐしゃぐしゃしてニッ、と笑った。
「泣きすぎー。」
「……っ、泣いてないもんっ」
「嘘つけ」
ビシャビシャになった頬にお兄ちゃんの手が触れる。
お兄ちゃんの声も匂いも…、久しぶりだった。
ちょっとタレ目で、いっつも右目だけ軽く前髪に隠れちゃうとこも……。
全部……、最後に会ったお兄ちゃんの姿のまんまだった。
「ほら、立てるか?」
お兄ちゃんが私にそっと手を差し伸べる。
ゴツゴツして、豆だらけで傷だらけの手。
でも…、私が大好きだった手だ。
「……たてない」
なんか…、その手を掴んだらまたお兄ちゃんと離れ離れになっちゃいそうで、怖かった。
あと正直、ちょっと拗ねてた。
勝手に死んじゃって……っ、
私、寂しかったんだよ!?
「もうずっとここにいる。お兄ちゃんといる」
鼻をすすりながらそう言う。
もうどこにも行きたくなかった。
ここにお兄ちゃんがいるならいい。
…………いいもん。