零愛ー俺が必ずこの子を守る​ー
「……今日買い物行くんですか?」

「あぁ、行くよ。なんか買ってくるか?」

「あの…。ネックレスが入ってるお菓子…買ってきてくれませんか」

ちゃっかり頼んできた。

可愛いもんだ。まぁ、そのお菓子は……
実は数日前に箱買いして家に置いてあったのだが…。

女児向けの代物ゆえ、あの売り場を俺1人でうろつくのは気が引けたのだ。まぁ箱買いした時もレジやってくれた人の目は気になったが。

「分かった分かった。買ってくるな?」

ランダムで入ってるから箱買いしときゃコンプ出来るだろ…。

芹奈、引き悪いからなぁ…。

しょっちゅう同じの出た、とか言って被ったやつ俺の首につけてきていた。

「……ありがと…、ございます」

「どういたしまして」

それにしても、なんか変な感じだなぁ……。

「芹奈は敬語お上手だなぁー……。でも俺には使わなくていいんだぞ?」

「……」


「………はい」


敬語が抜けるのも時間の問題だと思うがなんだか今の芹奈はしゅん、としていてちょっと寂しい。

早く桃季のバカ、とか言うようにならねぇかな……。
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