零愛ー俺が必ずこの子を守る​ー
#12 過保護
* お ま け *


「ただいまー」

「ぱぱぁーっ!」

「おー、ななみー。お出迎えしてくれたのかー」

家に帰ると早速、
3歳の七海が廊下をてくてく走ってきた。

ちっこいなぁ…。

先週俺が買ってあげたピンクのワンピースを着ていた。お気に入りみたいだ。

そして俺の足元まで来た七海は
手を伸ばし、ぴょんぴょん飛び跳ねた。

「だっこ!ぱぱだっこ!だっこ!」

「はいはい、よいしょ……っ」

だっこしてやると七海は満足そうにニコニコして俺の肩に顔を埋めた。

「あれ?ママは?」

いつもは七海と一緒にお出迎えしてくれるのに…。

すると七海がドアの向こうを指さして言った。

「ままねー、あっちで泣いてるー」

「泣いてる!?」

急いでリビングのドアを開けると、ソファでうつ伏せになってる芹奈がいた。

「うぅーーー…っ、、…っ、」

「芹奈!!どうした!?」

抱き抱えていた七海を下ろして顔を覗き込む。

うわー!ほんとだ!めっちゃ泣いてる!

ほっぺがびしょびしょだ。

「ももきぃー…、たまごが…っ」

「たまごがどうした!?」
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