零愛ー俺が必ずこの子を守る​ー
七海は…、芹奈程は泣かない。

……俺の遺伝も入ってるだろうからそこら辺は似てくれたのかなぁ…。

顔は芹奈のちっさいバージョンみたいで全然俺には似てないけど。

「まま、ぱぱー、みてっ、ぷすぷすできたぁー!」

かわいいなぁ…。

俺の嫁と、子供は……。

世界で1番可愛い。

「おー、上手に出来たじゃん」
「ほんとだー。上手上手ー」

「てへへ…っ、まま、ぱぱ、だいすきーっ!」

「ママも七海大好きーっ」
「パパも七海大好きだよ」

芹奈の後に続いて俺もそう言ったのだが…

「え!?」

芹奈が、ほっぺをプクッ、とさせて俺を睨んだ。

慌てて付け足す。

「あっ、芹奈の事も大好きだよ」

「どっちが1番なの!?」

「ん?そりゃどっちもだよ」

そう言って笑いかけるが、芹奈はもはや怒る寸前みたいな顔をしていた。

そんな芹奈を見て七海が「あっ」と声を上げる。

「ぱぱぁー、ななみのことは、にばんめにだいすき、でいいよー」

「え?」

「ままがやきもちやいちゃうから、そうしてあげてっ」

「七海…」
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