零愛ー俺が必ずこの子を守る​ー
確か委員会かなんかで
帰りが遅くなっちゃった時だ。

お兄ちゃん普段あんま怒んないから
つい……。

まさかそんな根に持たれちゃってたとは…。

っていうか水飲んで酔う、とは何事?

「当時俺、ちょっと学校でいじめられてたんだけど次の日海里さんが学校来てさ。
昨晩の礼をしに来た、とかなんとか」

いじめ……?桃季が……?

「その日も校舎裏で蹴られたり殴られたり、されてたんだけど
昨晩は申し訳なかった、って
海里さんが俺に全力で頭下げてたとこ。
多分いじめてた奴らに見られてたんだろうな。
それ以来いじめられなくなったんだ」

「ん?なんでそれだけでいじめられなくなるの?」

「あぁ、俺は知らなかったけど……
海里さん、この辺では有名だったみたいで。
あの人って、
この辺一帯1晩でしめたっていう……
零愛の総長・藤影海里さん!?って、なって
そんな人が桃季に頭下げてるーってなって。
多分それで。」

「へぇー……」

なんか意外な話だった。。てか……

「桃季って喧嘩弱かったの?
いじめられたらやり返しそうだけど」

だって今の零愛の総長は桃季でしょ?

仮にも総長の座はお兄ちゃんが桃季に託したらしいし、強いはずじゃ、?
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