零愛ー俺が必ずこの子を守るー
「俺、ここがいいんすけど」
桃季は私の隣の席…つまり今現在
霧矢星太郎くんが座っている席をチラッ、と見て言った。
「えっ?えー、と、そこは…」
突然の希望に先生も困惑気味の様子。
丸い黒縁メガネを掛けた霧矢くんに至っては分厚い前髪が目にかかっていて表情がよく見えないが彼も困惑気味だ。
さすがに人の席だし、
却下するしかない希望なのだが…。
次に桃季が余裕の笑みで
霧矢くんに向き直った。そして
彼の目線に合わせるように屈んだ。
「変わってくれませんか?」
そう言って真っ直ぐすぎる
眼差しを霧矢くんに向けた。すると…
「いっ、いいけど…」
霧矢くんは文句1つ零さずスッ、と
荷物を持って席を立った。
なんという手口だろう。
私はただただ
隣でその様子に圧倒されていた。
そうして
強引に空けた私の席の隣には桃季が座った。
同時にクラスの女子……主に野村さん達のグループがたちまち声を上げ始める。
「ほんとかっこいいね」
「やばー、、」
「ちょータイプ!」
さっきまで私の悪口に夢中だったのにこの豹変ぶりは一体なんなんだろう。
桃季は私の隣の席…つまり今現在
霧矢星太郎くんが座っている席をチラッ、と見て言った。
「えっ?えー、と、そこは…」
突然の希望に先生も困惑気味の様子。
丸い黒縁メガネを掛けた霧矢くんに至っては分厚い前髪が目にかかっていて表情がよく見えないが彼も困惑気味だ。
さすがに人の席だし、
却下するしかない希望なのだが…。
次に桃季が余裕の笑みで
霧矢くんに向き直った。そして
彼の目線に合わせるように屈んだ。
「変わってくれませんか?」
そう言って真っ直ぐすぎる
眼差しを霧矢くんに向けた。すると…
「いっ、いいけど…」
霧矢くんは文句1つ零さずスッ、と
荷物を持って席を立った。
なんという手口だろう。
私はただただ
隣でその様子に圧倒されていた。
そうして
強引に空けた私の席の隣には桃季が座った。
同時にクラスの女子……主に野村さん達のグループがたちまち声を上げ始める。
「ほんとかっこいいね」
「やばー、、」
「ちょータイプ!」
さっきまで私の悪口に夢中だったのにこの豹変ぶりは一体なんなんだろう。