零愛ー俺が必ずこの子を守るー
不貞腐れるように窓の外を眺めたけどすぐに隣の桃季をこっそり見ていた。
隣に桃季が来た、ってだけだけど
でもなんか…、安心する気がして胸のつかえがとれたみたい。
でも…ハブられてるの…
知られちゃったんだろうな。
霧矢くんのおかげで桃季の席問題は一段落し、
先生が「ところでバスの席決まったー?」と、言うからまた課外学習のバスの話題になった。
「まだでーす」
野村さんがまた私を睨んで呑気な声を出したからまたさっきみたいに俯いた。
野村さんみたいな活発で明るい女の子に対抗する術は私にはない。
「みんなぁ〜、藤影さんの隣になりたくない、って言っててぇ〜、なかなか決まらな…」
「じゃあ俺、こいつの隣がいいです」
そこでまたも桃季が声を上げた。
「男子と女子は乗るバスが違うのよ…。
もう、みんな!そんな意地悪してないで仲良くしなさい!」
先生がそこまで怖くは無い、甘い叱りをすると、桃季が何が思い付いたように席を立った。
そしてさっき席を移動したばかりの霧矢くんの元へ歩いていく。そして口を開いた。
「藤影さんは俺と男子のバス乗るから、
霧矢くん、代わりに…」
なんか嫌な予感がする…。
もしやまた無茶なお願いを…
「”女子”のバス…乗ってくれないかな?」
隣に桃季が来た、ってだけだけど
でもなんか…、安心する気がして胸のつかえがとれたみたい。
でも…ハブられてるの…
知られちゃったんだろうな。
霧矢くんのおかげで桃季の席問題は一段落し、
先生が「ところでバスの席決まったー?」と、言うからまた課外学習のバスの話題になった。
「まだでーす」
野村さんがまた私を睨んで呑気な声を出したからまたさっきみたいに俯いた。
野村さんみたいな活発で明るい女の子に対抗する術は私にはない。
「みんなぁ〜、藤影さんの隣になりたくない、って言っててぇ〜、なかなか決まらな…」
「じゃあ俺、こいつの隣がいいです」
そこでまたも桃季が声を上げた。
「男子と女子は乗るバスが違うのよ…。
もう、みんな!そんな意地悪してないで仲良くしなさい!」
先生がそこまで怖くは無い、甘い叱りをすると、桃季が何が思い付いたように席を立った。
そしてさっき席を移動したばかりの霧矢くんの元へ歩いていく。そして口を開いた。
「藤影さんは俺と男子のバス乗るから、
霧矢くん、代わりに…」
なんか嫌な予感がする…。
もしやまた無茶なお願いを…
「”女子”のバス…乗ってくれないかな?」