零愛ー俺が必ずこの子を守る​ー
「知らないんすか!?1晩でここら一帯を1人で!たった1人で締め上げたとかいう、伝説の異名を持つ……、とか持たないとか、なんとかっていう!」

「締め…上げ……」

聞き慣れない言葉がポンポン出てくるー……。

「桃季さんお知り合いだったんですか!?」

「知り合い、というか…ジュエルも一応零愛だぞ?」

「え!?ちょっ、、そうなんですか!?」

嵐は今にも目が飛び出しそうだ。

「そっ!あたし城ヶ崎ジュエルだよ〜っ!ジュエルちゃん、って呼んでっ♡まぁ、だいぶ前にレディース総長は引退しちゃったけどネ!今はときどーき、零愛に顔出すレアキャラ的存在って感じー。レアだけに♡そんなことより!おい、東島のクソ野郎!東島のクソ野郎!」

私をチラリと見て可愛らしく挨拶したと思ったら次の瞬間、激しく怒鳴り散らしながら
胸ぐらを掴む勢いで桃季に迫ったジュエルちゃん。

そんな彼女に桃季が
珍しく眉間にシワを寄せた。

「お前、その呼び方いい加減やめろ」

「やめねぇ!!東島のクソ野郎!東島のクソ野郎!」

‪”‬東島のクソ野郎‪”‬

ジュエルちゃんは桃季をそう呼んでいるみたいでとにかく連呼した。

そんな常軌を逸した光景に嵐が呆然として呟く。
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