零愛ー俺が必ずこの子を守るー
その後すぐの事だった。
さっきまで桃季の近くにいた
野村さんがこちらへやってきた。
「藤影さん」と名前を呼ばれてビクッと、
肩が跳ね上がってしまうのは
また何か言われるのかな、と思ってしまったから。
野村さんが私の名前を呼ぶのなんて、
嫌な予感しかしなかった。
「なに、かな…?」
そう尋ねると野村さんは
申し訳なさそうに眉を下げた。
「藤影さん、あのさ。今までごめんね」
「え?」
「その…、ひどい事いっぱい言っちゃって」
傍若無人って感じの野村さんが
そんなふうに謝ってくるなんて思ってなくて固まってしまう。
「うっ、ううん!全然…っ」
何事かと思ったけど、笑顔でそう返した。
すると
照れ笑いを浮かべた野村さんは制服のポケットからスマホを取り出してニコッと笑った。
「良かったら連絡先、交換しない?
これから藤影さんと仲良くなりたいな、って思って」
連絡先……
「あ、うん!する!」
純粋に嬉しい気持ちになって
つい緩んだ頬のまま、頷いた。
ずっと高1に入ってからあんまり好きじゃなかった野村さん。
でも、仲良くなりたい、と言ってくれた事に心がジーン、として胸がいっぱいになった。
さっきまで桃季の近くにいた
野村さんがこちらへやってきた。
「藤影さん」と名前を呼ばれてビクッと、
肩が跳ね上がってしまうのは
また何か言われるのかな、と思ってしまったから。
野村さんが私の名前を呼ぶのなんて、
嫌な予感しかしなかった。
「なに、かな…?」
そう尋ねると野村さんは
申し訳なさそうに眉を下げた。
「藤影さん、あのさ。今までごめんね」
「え?」
「その…、ひどい事いっぱい言っちゃって」
傍若無人って感じの野村さんが
そんなふうに謝ってくるなんて思ってなくて固まってしまう。
「うっ、ううん!全然…っ」
何事かと思ったけど、笑顔でそう返した。
すると
照れ笑いを浮かべた野村さんは制服のポケットからスマホを取り出してニコッと笑った。
「良かったら連絡先、交換しない?
これから藤影さんと仲良くなりたいな、って思って」
連絡先……
「あ、うん!する!」
純粋に嬉しい気持ちになって
つい緩んだ頬のまま、頷いた。
ずっと高1に入ってからあんまり好きじゃなかった野村さん。
でも、仲良くなりたい、と言ってくれた事に心がジーン、として胸がいっぱいになった。