愛されていないはずの婚約者に「貴方に愛されることなど望んでいませんわ」と申し上げたら溺愛されました
黄金より少し薄い色でウェーブのかかった長い髪を靡《なび》かせるリア・セルナードはまさに可愛らしい令嬢と呼ばれるそのままの印象だった。

「私、リア様の教師になろうと思いますの」

「はい・・!?」

リア・セルナードが戸惑うのも当然だ。

何故なら上位貴族が自分より下の位の貴族に教師を申し出ているのだから。

「だめかしら?」

「私にはありがたい申し出ですが、セレア様のご迷惑になるのでは・・・」

「大丈夫。私の復習にもなりますわ。何より、私、リア様と仲良くなりたいの」

「あ、ありがとう御座います・・・」

リア・セルナードは戸惑いながらも、私の申し出を受け入れ、これから放課後に私のレッスンを受けることになった。
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