愛されていないはずの婚約者に「貴方に愛されることなど望んでいませんわ」と申し上げたら溺愛されました
殿下がセレアを泣かすなら、俺も譲れない
リア・セルナードの順位発表から数日後。

今夜はノア様とオルシア公爵家の主催のパーティに参加することになっている。


「セレア、準備は出来たかい?」


ノア様が私の屋敷まで馬車で迎えに来て下さった。


「遅くなり、申し訳ありません。準備に手間取ってしまって・・・」


私がノア様の待っている客間に入ると、ノア様が椅子から立ち上がった。


「今夜のセレアもとても美しいね。このままパーティなど行かず、誰にも見せたくないくらいだ。しかし、今宵は私の花を皆に見せびらかしに行くとしようか」


ノア様は馬車まで私をエスコートしてくれる。
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