愛されていないはずの婚約者に「貴方に愛されることなど望んでいませんわ」と申し上げたら溺愛されました
「セレア様、私は殿下をお慕いしていますわ。ただし、一国民として」
「殿下もまだまだですね。私の大好きなセレア様にこんな不安そうな顔をさせるなんて」
リア様がいたずらっ子の様に笑った。
私は気づいたら、涙を流していた。
「セレア様も気持ちは言わないと伝わらないものですよ」
そう仰って、リア様は校舎に戻って行った。